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アフリカ発祥の楽器カリンバ 江東・大島のパン店で演奏会、演奏体験

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 癒やしの音色を放つアフリカ発祥の楽器カリンバの演奏会「カリンバの奏-2025夏-」が7月6日、大島の商店街「サンロード中の橋」内の老舗ベーカリー「メイカセブン」(江東区大島7)で開催された。

演奏会を企画したLet'sカリンバ主宰の元木さん

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 主催したのは、看護師として地域医療に貢献しながら、地域の子育て支援、孤立防止・うつ病の予防、セルフケア推進などにも取り組む元木美砂さん。元木さんは2023年から、カリンバを使ったワークショップ型の活動「Let’sカリンバ」にも取り組んでいる。体験会や演奏披露を含む会をこれまで15回開いてきた。それとは別に「メイカセブン」を会場にしたカリンバイベントを昨年12月に初開催し、今回が2回目となる。

 アフリカ発祥のカリンバは、音を共鳴させるための箱や板に固定された細い金属の棒を指ではじいて演奏する楽器。アフリカ各地にある同様の民族楽器の総称でもある。親指ではじいて演奏することから、「親指ピアノ(サムピアノ)」とも呼ばれている。小さいため簡単に持ち運びができ、オルゴールのような音色が特徴。材質やキーの数、並び方などに明確な法則はないため、さまざまな種類のカリンバが世界各地に存在している。一般的には17キーのカリンバが多く、約2オクターブの音域を演奏できる。

 カリンバを「音楽経験がなくても、五線譜が苦手でも、いつからでも、誰でも、感覚で奏でられる楽器」と元木さんは表現する。カリンバをもっと大勢の人に知ってほしいという思いから演奏イベントを開催しているという。「カリンバは親指で音が出せる楽器だが、音階の配列に特徴があり、買ったけど、弾き方が分からなくて箱に入ったままという人が多い。だからこそ、誰かと一緒に音を出したり、音を重ねたり、音を広げていく場が大切だと感じている」とも。

 カリンバ・ワークショップの最初の参加者はわずか5人だった。そこから少しずつ認知が広がり、今回の演奏会には子どもからシニアまで50人が参加。別々の場所で練習してきた仲間が一堂に会した今回。ソロ演奏に挑戦した奏者が増え、語りとカリンバを組み合わせて発表した人もいたほか、親子共奏や新たなアンサンブルチームの誕生もあった。

 会場となったメイカセブン店主の関口明美さんは、元木さんがNPO法人「おてがるカリンバ協会」の認定講師として活動する「カリンバ講座」の受講生。元木さんが「音でつながる優しい場を日常の中につくりたい」との思いを関口さんに伝えたところ、「それであれば、うちの店で」と全面的にサポート。「ベーカリーのスペースを活用し、みんなが集い、笑顔になる。そこに音楽=カリンバがあれば、にぎやかですてき」と関口さんは話す。

 演奏会当日は体験演奏も行われ、カリンバの輪が広がった。

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