東大島駅から徒歩すぐの場所にある「中川船番所資料館」(江東区大島9)で現在、企画展「お江戸・東京水事情 江東地域にみる都市と水道」が開催されている。
同展は、水に悩み、水に支えられた江東地域を江戸時代までさかのぼり、神田上水と玉川上水から金町浄水場に至るまでを、東京都水道歴史館(文京区)や深川江戸資料館(白河1)、東京都立図書館TOKYOアーカイブなどから資料を集め、4章に分けて紹介している。
始めに、江東区の地下水が明治時代の水質調査で良くなかったことを紹介し、第1章では「江戸の二大上水-神田上水・玉川上水-」と題し、明治初期に作成された二大上水の地図などを使って、江戸(東京)全体エリアの水事情を解説。
第2章では「上水の仕組みと水売り」と題して、江東地域が上水からどのように水を運んでいたのか、さらにどのように水を使っていたのかを紹介。水が江東地域には船で運ばれ、さらに各戸には行商人の水売りが「水おけ」で運んで売っていたことが資料や絵などに記されている。
第3章では「都市を変えた水道・下水道」と題して、コレラが流行したことにより、西洋の技術を取り入れた「近代水道」が1898(明治31)年に導入されたことを紹介。消火栓の設置によって消防にも大きな転換期となった。現在の新宿副都心に1965(昭和40)年まであった、淀橋浄水場(新宿区)や現在も重要な施設として供給を続ける金町浄水場(葛飾区)を説明しながら、現在の東京都の水源の約8割が利根川・荒川水系であることも紹介している。
第4章では「おいしい水を求めて」と題し、水道水をどう作っているのか、おいしい水とは何か、東京の名湧水を紹介。最後にコラムとして江東区にあるオルガノ(新砂1)が作り出す超純水にも触れている。超純水は半導体製造に欠かせなく、岐阜県の素粒子の観測施設「スーパーカミオカンデ」にも使われていることを紹介している。
同館スタッフで同展を担当する村田曜子さんは「江東地域の水の歴史を調べると知らなかったことや新発見が多くあり、それらを伝えるために資料などを各所から集めて展示している。江戸時代から今に至る水道を通して水の街・江東区の魅力を知ってほしい」と来館を促す。
開館時間は9時30分~17時。月曜休館。観覧料は200円。3月29日まで。3月14日14時~14時30分、関連ミュージアムトークを行う。